2008年08月09日

直江兼続 残した文芸の才

[直江兼続] ブログ村キーワード
直江兼続というとどうしても軍略・政略などが先行してしまう。
戦国武将なのでそういったイメージも当然といえば当然なのだが、兼続には文芸家としても面もあるのだ。

兼続は漢詩に優れていたといわれ、近世儒学の祖 藤原惺窩に教えを乞い、連歌師・里村紹巴とも交流があった。

兼続の有名な句のひとつに

「春雁吾に似て 吾雁に似る 洛陽城裏 花に背いて帰る」という句がある。

戦場においても兼続はよく書物を読んでいたといわれ、秀吉の朝鮮出兵のおりには名護屋に2ヶ月もの間滞在したが、この間に医学書『済世救方』を300巻筆写させている。

朝鮮半島に渡ると、戦乱に乗じて消失されそうになる漢書や古い書物を持ち出し、大切に持ち帰ったという。
そんな兼続の姿を見て周囲の武将たちは
「そんな書物をいくら持ち帰ったとしても田の肥やしにもならず無駄ではないのか」と言うと
兼続は「これは頭の肥やしになりますよ」と答えたそうである。

このとき兼続が収集した『漢書』『後漢書』60冊、医学書『備急千金万』33冊、などは今も米沢市の上杉神社や米沢図書館に保存されており国宝や重用文化財の指定を受けている。
また兼続は朝鮮から銅活字も持って帰ってきており、このことが後の「直江版」といわれる『文選』60巻30冊の出版に繋がっていく。

兼続によるこうした書物の収集や出版が後世に与えた影響は大きいようで、儒学者・林羅山も兼続の功績を絶賛したといわれている。

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